
外壁を塗り壁にしよう。その特徴は?

新しい外壁材が増えている中、昔ながらの塗り壁が見直されています。
長い歴史の中で証明されている耐久性や安全性、左官職人の手仕事による意匠性など、塗り壁にはたくさんの魅力があります。
塗り壁というと漆喰壁や土塗り壁など和のイメージが強いかもしれませんが、実は洋風の塗り壁もあります。
塗装の仕上げ方次第で、風合いを変えられるのが塗り壁の強みです。
そこで今回は、塗り壁の種類や特徴をまとめてご紹介します。
また、家の外壁を塗り壁にするメリットやメンテナンス方法なども解説しているので、ぜひご参考にしてください。

外壁を塗り壁にする理由は?
塗り壁の魅力はシンプルでありながらも独特の風合いを味わえる点です。
左官職人のコテさばきや刷毛の使い方で何通りにも仕上げ方を変えることができるうえに、カラーバリエーションも豊富。
壁材にガラスや天然石を混ぜたり、タイルやレンガを組み合わせたりすることも可能です。
凝った形の家でも塗り壁なら形状に合わせやすく、継ぎ目ができないのもメリットです。
デメリットは、壁材が乾いて硬くなるまで時間がかかるため工期が長いという点と、汚れが目立ちやすく、ひび割れもできやすいという点です。
塗り壁の素材には伸縮性がないものが多いため、密着している下地部分が伸縮するとひびが入りやすいのです。
ただし、ひびが入りにくい伸縮性のある素材が塗り壁に使用されるようになり、デメリットは軽減されてきています。
サイディングと比較してみよう
タイルやサイディングと塗り壁の大きな違いは、工場で作られた壁材を並べるものか、手作業で仕上げられる唯一無二のものかという点でしょう。
タイルもサイディングも工場で作られたパーツを運んできて、現場で並べて仕上げます。
作業の上手下手や効率の良し悪しはあるでしょうが、タイルやサイディング自体は一定の規格で作られているため、誰が作業しても意匠としてはそれほど大きな差にはなりません。
しかし、塗り壁はすべて左官職人の手作業であるため、模様の付き方から吹き付け塗装の厚さなどまで個人差が出ます。
また、タイルやサイディングは材料一つひとつが重いため、垂直に建っている壁に貼り付けていくと住宅の躯体そのものに大きな負担がかかります。
タイルやサイディングそのものには耐久性があっても、目地の部分が弱く目地から雨水が入り込んで本体が劣化してしまうこともありえます。
そのため、メンテナンスの手間を避けてサイディングやタイルにしたつもりなのに、結局は頻繁にメンテナンスが必要になるという可能性もあります。

塗り壁のメンテナンス方法は?
塗り壁の多くはモルタル壁の上に塗装をするタイプです。ジョリパットをはじめ、漆喰壁や珪藻土壁もモルタルを塗って作った下地の上に、それぞれの塗装をして仕上げています。
昔ながらの土壁の場合は、竹を編んで作った壁に土と刻んだ藁を混ぜ合わせたものを塗り込んで固めていきます。耐久性や防火性を高めるために、漆喰を塗って仕上げます。
塗り壁が薄汚れたときのメンテナンス方法ですが、高圧洗浄機は使わないようにしましょう。
水圧によって塗装を傷めてしまいます。
部分的なくすみであれば、目の細かいサンドペーパーで削り取るときれいになります。
小さなひびや欠けの場合には、壁に使った塗料と同じものを入手し、指先や筆などで盛るように補修します。
10 年~15 年に一度は塗り直しをすることで美しい状態を保てます。

さいごに
外観は住んでいる家族はもちろんのこと沢山の人が見る機会が多いです。
その外観のイメージに大きく影響するのが外壁です。
特に何十年も住む場所なので後悔の無いようにしましょう。
