
新築で平屋を建てる際のメリット・デメリットについて

現在の家づくりにおいて、二階建てや都心部になると三階建てが多く建っておりますが
その中でも『平屋住宅』へのニーズが高まっております。『平屋』と聞くと、築年数が経過した住宅や高齢者世代向けの住宅という印象を受ける人が多いかもしれませんが、現代では、若い子育て世代でも新築で平屋を建てるケースが見られるようになってきました。
今回は『平屋』を建てる際のメリットとデメリットなどについて詳しくご紹介していきたいと思います。
是非ご参考にしてみてください!
平屋について
そもそも、『平屋』とはなにか?
当たり前のお話しでもありますが、1階建ての家のことです。リビングやキッチンといった家族の共有スペースも、寝室や子ども部屋、お風呂やトイレ、玄関なども、すべてワンフロアに収まった住まいが、『平屋の家』です。
■何故2階建てなどの需要が増えたのか?
かつて、日本の住宅では平屋の家が一般的でしたが、高度経済成長期以降の人口急増で、人が住める土地の少ない日本では2階建てや3階建ての家が主流となっていきました。
ですが、今でも土地にゆとりがある地方をはじめ、敷地面積の広い土地では平屋の家も多くあります。郊外でのんびり過ごしたい高齢の世代から、シンプルでモダンなデザインを楽しみたい若い世代まで、平屋の家は多くの人の憧れとなっております。
■どのような方が平屋住宅に向いているのか?
せっかく憧れの平屋を建てにしたのに、自分達のライフスタイルには向かなかった。。など建てた後に後悔はしたくないですよね!ここでは、『平屋住宅』に向いている方、向いていない方など簡単にまとめてみましたので、あくまでもご参考としてご覧ください。
平屋住宅が向いている方、向いていない方について
では、どのような方が平屋住宅に向いているのか?
ご参考までに平屋住宅が向いている方、向いていない方とで簡単にまとめてみましたので
ご覧ください。
【平屋住宅に向いている方】
・小さなお子さんがいる育児世代や高齢者の世帯の方
小さなお子さんのいるご家庭だと、ちょっと目を離した隙に階段で転んだりベランダから落ちたりといった事故にあう可能性があります。また、高齢になると階段の昇降が辛くなるなど、2階を使わない家庭も多くみられます。平屋の家なら、こうした心配もなくなりますから、安心して過ごせます。
・社交性が高く友人関係も活発なタイプ
また、平屋の家はどの部屋にいても外とのつながりを感じられます。ガーデニングや家庭菜園など庭で楽しみたいという方にも、平屋が向いています。外でホームパーティーやBBQなどを楽しみたい方にとっても、平屋の家なら平行移動だけで済むのでとても楽に過ごして頂けます。
【平屋住宅に向いていない方】
・自分のプライバシーをしっかり守りたいタイプ
『趣味に没頭したい』『一人の時間を大切にしたい』といった、家族との距離をある程度設けたい考えの家庭であれば、2階建ての方が良いかもしれません。ですが、土地が広ければ離れの建物をつくる事や間取りの工夫などによって、平屋でもプライバシーを守る事も可能です。
・周辺環境・防犯面をより重視したい方
周辺環境によりますが、隣家の2階など外からの目線が気になる方は2階建て以上の家が良いかもしれません。また、空き巣や不審者が現れやすい地域で、防犯面が気になる方も平屋は避けた方が良いかと思います。

メリット・デメリットについて
『平屋』のメリット・デメリットとしてはどのような事があるのか?
メリット・デメリットでまとめてみましたのでご覧ください。
【メリット】
・生活動線や家事動線が効率的。
上下の移動がないので、生活動線や家事動線が効率的になります。
例えば1階で洗濯をして2階のベランダに干しに行って、また1階に収納する。このような一連の作業が減ります。
・家族とコミュニケーションがとりやすい。
すべての部屋が1階にあるので、家族の気配を感じながら生活をすることができます。
各部屋へ行くのにLDKを通る間取りにすることもできるので、家族が自然と顔を合わせる機会が増え、コミュニケーションがとりやすくなります。
・構造が安定・広い空間も実現可能。
平屋は2階がなく高さが低いため構造的に安定し、耐震性がアップします。
また、2階を支えるための壁や柱も不要な分、間取りの自由度も高くなり
LDKを広く取ったり、天井を高くしたりと、平屋ならではのゆったりとした間取りが
可能となります。
・バリアフリーの家を実現しやすい。
平屋は階段がなく、フラットな空間にすることで、バリアフリー環境を作りやすいです。
高齢になると、ちょっとした段差でもつまずいたり、階段の昇降が辛く感じたりすることがあります。こうした問題点を平屋なら解消しやすく、誰もが長く安心して暮らせる住まいを実現できます。
【デメリット】
・広い敷地が必要。
平屋の家を建てるには、ある程度の広さがある土地が必要です。
例えば部屋を4つ設けたいときに、2階建てなら1階と2階に2部屋ずつ分けてつくれますが、平屋だと1階に4部屋つくらなければならず、その分の敷地面積が必要になります。
・日当たりや風通しが悪くなりやすい。
2階建て以上の建物が並ぶ住宅街のように周辺環境によっては、日当たりや通風が良くない土地もあります。
こうした土地に建てる場合、家の形をコの字やロの字にして中庭を設けたり、北側にも複数の窓を設けたりするなど、採光や通風の工夫が必要です。
・プライベート空間を確保しにくい。
先程平屋のメリットとして、家族間のコミュニケーションが取りやすいとお伝えさせて頂きましたが、裏返すと互いのプライベート空間を確保するのが難しいということでもあります。
平屋でプライベート空間を確保するには、パーテーションで仕切ったりロフトや離れの建物を設けたりするといった工夫が必要です。
・防犯対策やセキュリティの点で不安。
家族間だけでなく、道路や隣家など外からの視線にも配慮が必要です。植栽やブロック塀で覆い隠すのも一手ですが、外から目につきにくい家は防犯の面で不安が残ります。
空き巣などの不審者は、2階建てより平屋の家の方が狙いやすいともいわれます。外から室内が見えにくいよう窓の位置やサイズを工夫したり、庭に砂利を敷き詰めて不審者が踏み入ると音が鳴るようにしたりと、防犯対策はしっかり検討しましょう。

さいごに
平屋について色々とお伝えさせて頂きましたが、お分かりいただけましたでしょうか?
2階建てや3階建ての家と比べて、平屋には個性的でゆとりを感じる居住空間をつくりやすい一面があります。もちろん、土地や周辺環境にもよりますから一概にはいえませんが、広めの土地を所有したら平屋の家を建て、のんびりした暮らしをしてみてはいかがでしょうか。素敵な家づくりにしていってください。
